現在、小学生の2人に1人はリビング学習をしています。
学年が下がると、その割合はさらに増えます。
 
リビング学習のメリットは、家族と同じ空間で過ごす時間が増えることです。
子どもは親にすぐ質問ができ、
親は程よいタイミングで声かけができます。
それぞれの作業をしている時でも相手の様子が分かるので
安心感を覚えるといいます。
 
ただ、子どもが勉強しているとき、
同じ空間でテレビを見るのははばかられるので、
テレビ好きな親御さんにとっては、少しつらいかもしれませんね。
 
『間取り』は、家族関係を築くことも壊すこともできます。
会話の量を増やすことも減らすことも自由自在です。
 
もし家族関係を壊したいと思うなら、
家族それぞれに自室を与え、
同じ空間で過ごす時間を減らしてみましょう。
お互いの部屋に行き着せず、
干渉し合わないないようにするだけなので簡単です。
ただそれだけのことを繰り返すだけで、
やがて恐ろしいほどに家族関係が希薄になっていきます。
 
逆に、良い家族関係を維持したいのなら、
同じ空間で快適に過ごせる間取りを考えてみましょう。
家族と同じ空間で過ごすと、
テレビのチャンネル権を相手に譲ったり、
相手を気遣って静かにするなど、
自分がしたいことを家族のために我慢したりすることがあります。
 
それを繰り返すことで、子どもは
思いやりや集団生活のルールなどを知らず知らずのうちに学べます。
これは子育てにおいて大きなメリットですね。
 
夫婦の寝室も同じです。
 
子どもの教育や親のことなど、
夫婦だけで話し合いたいことがある場合、
夫婦の寝室が同じだと、自然と会話できるので意思の疎通が簡単です。
お互いの体調の変化にも気付きやすいので、サポートもしやすいものです。
 
ただ、中にはいびきや生活時間の違いなど、
やむを得ない事情で別室にする場合もありますね。
その時は、コミュニケーションを確保するための手段を
事前にきちんと考えておかないと、
 
お互いに相手の考えが理解しにくくなることがあります。
それが不仲のきっかけになり、離婚に発展するケースは多いものです。
 
ソフトブレーン・フィールドが2014年に行った調査によると、
全体の50%以上の人が
「平日の夫婦の会話時間は30分未満」と答えています。
また、塾や習い事で在宅時間が少ない子供が増えています。
 
ということは、限られた時間の中で
家族と程よくコミュニケーションできる間取りにしておかないと、
会話不足に陥りやすく、家庭崩壊の危険が高まる恐れがあるのです。
 
「夫婦で話せる場所が自宅にないから、二人っきりで話したい大切な用件は車の中で話す」
 
という人がいます。
せっかく家族のための家をつくるのですから、
あなたが間取りを考える時は、大切なことも何気ないことも
気軽に話せる空間づくりを意識してくださいね。

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