私たち岩澤工務店は、千葉県香取市の田園に佇む自然派住宅工房です。JR成田線・佐原駅から車で約10分。歴史ある佐原の町並みを抜けると、のどかな田畑が広がる場所に、事務所兼ハウジングギャラリーがあります。中に入ると木の香りがすっと鼻を抜け、自然素材にこだわってつくられた空間で、お客様とのご相談をお迎えしています。
父が工務店を立ち上げてから、60年以上が経ちました。私は大工の棟梁だった父の長男として生まれ、幼い頃から家づくりの現場を身近に見て育ちました。学生時代は野球に打ち込み、甲子園を目指すこともありましたが、やがて家業を継ぐ道へ進み、建築の専門学校を卒業後、地元のゼネコンで6年ほど現場監督として経験を積み、岩澤工務店に戻ってきました。
その節目に、首と神経を痛め、半年ほど動けない状態が続いたことがあります。治療のおかげで働けるまで回復しましたが、今でも少し足に不自由さが残っています。あの経験から、元気でいられることのありがたさを、身をもって痛感しました。
ちょうどその頃、シックハウス症候群や化学的な接着剤による身体への影響が、建築業界でも大きな課題として取り上げられるようになっていました。父の代から木の家づくりにはこだわってきましたが、それ以降、材料ひとつひとつが住む人の健康につながるように、設計から素材選び、インテリアまで、これまで以上に向き合うようになりました。
そうすることで、街のお医者さんのような存在になれたらいいなと思っています。
食品には何が入っているか明記されていますが、家だとどんな材料が使われていて、どんな加工がされているのか、わからないことが多い。私たちは、そういったところまで丁寧にお話ししたうえで、どんな家づくりにするか、お客様と一緒に考えています。今では、相談にいらっしゃるお客様のほとんどが、健康住宅を目当てに来てくださっています。
家づくりって、見えないものをかたちにすることなんです。
商品があって「これをください」というものではなく、お客様と話し合いながらつくり上げていく仕事です。暮らしや健康の根っこには住まいがある——そんな感覚に共感してくれる方と、一緒に働きたいと思っています。
父の代から続くこの想いは、これからも変わりません。住まいづくりを通してたくさんの人に笑顔を広げたい。お客様も、つくる私たちも笑顔になれることが大事です。そのお手伝いをしてくれる方が来てくれたら、とてもうれしいと思います。