先日、マンションの間取りが大きく載った折り込みチラシが入っていました。
 
「この先も、ずっと家賃を払い続けますか?」
と住宅ローンと家賃の比較が記載されていたのを見て、
私はすっかり憂鬱になってしまいました。
 
あなたは、より『お得』に暮らすために新居が欲しいですか?
それとも、より『幸せ』に暮らすために新居が欲しいですか?
 
月々の金銭的な負担が減るのは、確かに嬉しいことです。
「浮いたお金は老後の生活資金にまわそう」
と計画を練ることもできます。
 
しかし、損得勘定を最優先項目にしてしまうと、
家づくりが『目的』になってしまいます。
それを達成した後は、燃え尽きてしまう人もいれば、
日々の暮らしに不便や不満を感じる人もいます。
その原因は、幸せに暮らすための家づくりを優先しなかったからです。
 
一方、毎日をより楽しむための新居が欲しい人は、
新居でどんな暮らしをしたいのか、
明確にイメージしてから計画を進めます。
そのためには家族で何度も話し合わないといけません。
それは、お互いのことをより深く知るための良い機会にもなります。
家族の絆を深めることもできます。
 
とはいっても、数千万円をかけての家づくりですから、
普通の人の視点は、ついつい金額に向いてしまいがちです。
そんなとき、
「それは違いますよ」
と正しい方向に視点を戻すには、業者の力が必要です。
 
ですが、それができるのは
「お客さんが、より幸せになれる家づくりをしよう」
と思っている業者だけです。
 
お金儲けのことばかり考えている業者は、
引き渡し後にお客さんが幸せに暮らそうが、不満を抱えて暮らそうが
知ったことではありません。
 
最初に話したマンションの折り込み広告の制作に関わった人は、
恐らく毎日の生活を楽しめる住まいで暮らしたことが無いのでしょう。
だから、金銭的なメリットを訴えれば
お客さんの心に響くと考えたのだと思います。
あるいは、最初は高い志で入社したものの
金銭面のことばかり話してくるお客さんが多いことに気付き、
あえてそちらにターゲットを絞ったのか・・・。
 
金額ばかりに捉われていると、
幸せに暮らせる家をつくることはできません。
限られた予算の中で、どんな家づくりをしたら
あなたや家族がより幸せに暮らせるのでしょう。
そのためには、
家族のどの要望を優先して、どの要望を削っていきますか?
 
これから何十年も住み続ける家に長く愛情を感じるためには
この作業はどうしても欠かせません。
それができたら、あとはそんな視点に共感してくれる業者を選ぶだけです。
 
この時、あなたと価値観が違う業者を選んだら
満足できる家づくりはできないので用心してくださいね。