■ マイナス要因が動機だと
今の住まいの狭さ、騒音問題などが家づくりのきっかけだと、
「広い家に住みたい」
「防音性が高い家にしたい」
と、マイナス要因を解消することに目を奪われがちです。
ですが、そこを極めてしまうと、
「広くて掃除が大変だし、家族の気配が分からなくなった」
「外の音が全く聞こえないのは、逆に不安」
といったことになりかねません。
■ 収納たっぷり ⇔ 断捨離
あなたはモノを捨てられないタイプでしょうか?
捨てられない人は、どれだけの収納スペースがあっても満足できないかもしれません。
カラーボックスなど、新たな収納グッズを買い足す一方で、「整理整頓しなきゃ、いらないものは処分しなきゃ」という思いに苦しめられています。
そんな人が間取りを決める時、居住スペースを削ってでも収納スペースを増やすのは、よくあるパターンかもしれませんね。
といっても、そこに視点が向いていると、どうしてもこだわりたくなってしまうんですよね。
■ 知人の場合
知人は、アパート暮らしのプライバシーの無さがイヤだといい、そこを意識した家づくりをしました。
でも、いざ新居で暮らし始めると、ちょっと度が過ぎたと感じているようです。
「ご近所の気配が分からないから、関わるきっかけをつかめない」
「周囲を拒絶しているような住まいになってしまった」
「子どもが巣立って独り暮らしになった時、私が倒れても誰も気づかないかもしれない・・・」と。
集合住宅と一戸建てでは、周囲の気配の感じ方が変わります。
ですから、一戸建てに住んだ経験がない場合、この辺のバランスをとるのは、本当に難しいものです。
それに、その一戸建ての築年数や広さによっても、感じ方は違いますしね。
■ 長ーい計画を立ててみましょう
よろしければ、家づくりを始める前に、今後30年間の表を作ってみるのはいかかでしょうか。
まだ作ったことがないなら、業者との打ち合わせが進む前に、早めに作ってみましょう。
そうすると、収入の変化、出費の変化、家族の変化が見えてきます。
「教育資金や老後の資金を考えたら、家の資金は減らした方がいいな」
「思ったほど収納は要らないかな?」
「この期間は、子どもの数だけ自転車置き場が必要だな」
「足腰が弱った時の生活のしやすさも考えた方がいいのかな?」
「夫の定年後、二人で暮らすのに負担にならない程度の家がいいのかな?」
と、いろんなことが見えてきます。
それは、バランスのとれた考え方をするのに役立ちます。
今の住まいの不満解消があなたの家づくりのきっかけなら、
この作業はやってみた方がいいかもしれませんね。