VOC対策住宅の基準とは?健康被害を防ぐためのポイント
VOC(揮発性有機化合物)とは、常温、つまり特別な加熱や加圧を必要としない自然な環境下でも、容易に気体となって空気中に蒸発しやすい性質を持つ有機化合物の総称を指します。
トルエンやキシレンをはじめ、私たちの身の回りには約200種類ものVOCが存在すると言われています。
VOCとは何か
蒸発しやすい化合物
VOC(揮発性有機化合物)とは、常温、つまり特別な加熱や加圧を必要としない自然な環境下でも、容易に気体となって空気中に蒸発しやすい性質を持つ有機化合物の総称を指します。
これらの化合物は、分子構造に炭素原子を含み、塗料や接着剤に含まれるトルエン、キシレンのほか、アルコール類、ケトン類など、その種類は多岐にわたります。
一般的に、環境や健康への影響が指摘される主要なものとして約200種類が注目されていますが、生活空間や産業活動の様々な場面で利用されており、私たちの身近に存在しています。
光化学スモッグの原因物質
これらのVOCは、大気中で紫外線の影響を受けると、光化学オキシダントという有害物質を生成します。
この光化学オキシダントが高濃度になると、いわゆる光化学スモッグが発生し、目や喉への刺激、農作物への被害などを引き起こす原因となります。

住宅でVOC対策が必要な理由
建材や家具から発生
VOCは、スプレー製品や塗料、接着剤といった身近な製品だけでなく、住宅の建材や家具などからも発生する可能性があります。
例えば、新建材や合板、壁紙を固定する接着剤、床材、断熱材、さらにはソファやカーテンといったインテリア製品からも、微量ながらVOCが放出されることが知られています。
健康被害のリスク
VOCは、その種類や濃度によっては、私たちの健康に影響を及ぼすリスクを伴います。
不適切な使用は、健康被害につながる危険性があるため、注意が必要です。
例えば、高濃度のVOCに長時間さらされることで、いわゆる「シックハウス症候群」と呼ばれる健康障害を引き起こすことが知られています。
具体的な症状としては、頭痛、吐き気、めまい、倦怠感、皮膚のかぶれやアレルギー反応、喉や目の刺激感などが挙げられます。

住宅VOCの基準と対策
環境ラベルで製品を選ぶ
VOCの発生を抑えた製品を選ぶ際、環境ラベルは非常に役立つ指標となります。
例えば、建材や塗料などには、VOC放散量を示す国の基準(例:ホルムアルデヒド放散量に関するF☆☆☆☆認証など)を満たしていることを示すマークが付与されている場合があります。
こうしたVOCに関する認定基準を持つラベルを目印にすることで、消費者は製品の環境性能を容易に判断し、より環境に配慮した、あるいは健康的な住まいづくりに適した製品を、迷うことなく選ぶことができます。
換気でVOC濃度を管理する
室内のVOC濃度を低く保つためには、定期的な換気が最も基本的かつ効果的な対策となります。
窓を開けて空気の通り道を作る「自然換気」や、換気扇や換気システムを稼働させる「機械換気」を効果的に組み合わせることが重要です。
特に、VOCが発生しやすいとされる活動(掃除、料理、DIYなど)の後や、就寝時、起床時などにこまめな換気を行うことで、室内に滞留する汚染物質を外部の新鮮な空気と入れ替え、空気質を良好に保つことができます。
低VOC建材の利用
建材や内装材を選ぶ際には、VOCの排出量が少ない「低VOC建材」を選択することも有効な手段です。
低VOC建材を活用することで、室内のVOC濃度上昇を抑制し、より健康的な居住空間を実現できます。
まとめ
VOCは、身近な製品や住宅建材など、私たちの生活環境の様々なところから発生し、大気汚染の一因となったり、居住者の健康に影響を与えたりする可能性を持つ物質です。
そのため、住宅におけるVOC対策は、室内の空気質を良好に保ち、より快適で健康的な生活を送るために不可欠と言えます。
環境ラベルの活用、こまめな換気、そして低VOC建材の選択といった具体的な対策を意識的に取り入れることは、VOCによるリスクを低減し、安心で安全な住まいづくりを実現するための有効な手段となります。




