スペイン漆喰
岩澤工務店のこだわり 漆喰
100年かけて岩に戻る
時間と共に硬化していく。スペイン漆喰。
岩澤工務店ではいろいろな漆喰を模索した中で、100%天然素材でなおかつ硬いものを探していました。 その中で見つけ出したのが、この「スペイン漆喰」です。
漆喰の主原料は石灰石
石灰石を高温で焼いたあと水分を加えると「消石灰」が出来ます。運動場のラインなどにも使われる白色の粉末です。
消石灰には調湿性や抗菌性、脱臭性などの特性があます。左官用途以外にも、製鉄や土壊の改良、セメントや肥料、飼料の原料、水害時の防疫等、さまざまな用途で使われています。その消石灰に布海苔やスサなどを混ぜたものが漆喰です。
そもそも和漆喰の歴史は、古墳内の壁面保護、お城の外壁、内壁や井戸の内壁の被覆、防水を目的としたものです。泥壁のままだと、台風や強い海風が壁面に当たり、土が剥がれてしまいます。そこで、土壁画を漆喰で固めて保護するようになりました。これが土佐漆喰の 始まりと云われています。
和漆喰はラス、プラスターボードには直接塗れませんので、下地処理を済ませてから塗ります。和漆喰そのものは、あまり強度がありません。ほとんど内外壁の化粧材として使用されているようです。
スペイン漆喰も100年以上の耐久性があります。製法は日本の漆喰同様、生石灰を焼いて消石灰を作ります→この消石灰に大理石、無機の色粉、セルロースファイバー等を混ぜたものが「スペイン漆喰」です。
経年変化と共に徐々に硬化してゆきますので、壁面は石のように固くなります。塗り厚みは50mm位まで可能です。壁層の透湿効果も加担されて、夏場は壁層が放熱しますので室内の空気がひんやりしています。逆に冬場は、壁層が蓄熱しますので室内が暖かくなります。
天然素材100%
「スペイン漆喰」は、スペイン産の石灰を主成分とした天然無機質の天然素材100%です。
人類と石灰の歴史は古く、古代エジプト時代のピラミッドをはじめ歴史上に登場する多くの建築 物に使用されてきました。
ヨーロッパでも古くから教会やお城、住宅などに使われてきた『西洋漆喰』。それはヨーロッパの大地そのものが石灰岩で覆われており、漆喰の主成分である石灰が豊富 に入手できたからでもあります。
ヨーロッパは石の文化です。建物の耐久性、持続性は日本人の想像以上に永く100年以上住み続けることが一般常識です。
「これまでになしリとか「新素材」としりたものではなくヨーロッパでは中世から使い続けられている西洋漆喰。
そして、今もなお現存する中世の建築物がその素材の確かさを物語っています。
日本はどうでしょう。古くは高松塚古墳の壁面をはじめ多くの建築物に「漆喰」が建築材料として使われてきました。
日本は戦後、急激な工業化が進みました。戦後の住宅不足からの脱却で、年間190万戸の建 設を世の中から要求され、より効率的な工業建材や工業住宅が増えてきました。
すまい手と住宅業界の要望や希望もあり、数が問題となりベニヤの表面に薄い板を張ったプリント合板、布を真似たビニールクロスやタイルや石を真似たサイディングが増えつづけました。
日本の住宅事情も安定期にはいり、全国の全世帯数より住宅戸数が上回るほどになりました。
しかし、住宅業界は、すまい手の要望や希望を無視したまま、あいもかわらず、多量生産・利益至上の論理で、工業製品を供給しつづけています。
日本列島どこの住宅地をみても、同じような工業建材の家ばかりlこなってしまいました。イギリスにはイギリスの家があります。イタリアにはイタリアの家があります。日本はサイディングの家でよいのでしょうか。
スペイン漆喰の調湿作用
スペイン漆喰は日本の気候風土に大変適した塗り壁といえます。吸放湿性能が大変高く、室内の湿気を吸収してくれ、一般漆喰の+50%という検査結果が出ています。塗り厚1mmに満たない、塗料のような人工的な塗り壁材と、しっかりと塗り厚のあるスペイン漆喰とでは、例えばお風呂上りに、ティッシュペーパーで体を拭くのと、分厚い手折りで拭くのを比べるかのような違いが出てくるのです。
スペイン漆喰の自浄作用
スペイン漆喰には自浄作用があり、時間とともに汚れが薄くなっていきます。コーヒーをかけての実験です。
夏涼しくて冬暖かいスペイン漆喰
スペイン漆喰には自浄作用があり、時間とともに汚れが薄くなっていきます。コーヒーをかけての実験です。